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「冷静と情熱のあいだ」の美術品をチェック!

小説に登場したアイテム・雑貨について紹介する Book Items (Interior Goods) のコーナー。今回は「冷静と情熱のあいだ」に登場したアイテムのご紹介です。

「冷静と情熱のあいだ」には多くの美術品が登場します。しかし、その多くは “ただ登場するだけ” で、あまりストーリーに絡んできません。

今回は、多少なりともストーリーに絡んでいる次の 2 つについてご紹介することにします(・ω・)ノ

ラファエッロ作 「大公の聖母子」

アンジェリコ作「受胎告知」

それぞれ、どのような場面で登場したのか、みていきましょう。

1.ラファエッロ作「大公の聖母子」

出典:http://www.artmuseum.jpn.org/mu_taikounoseibo.html より

「大公の聖母子」は、「大公の聖母」とも呼ばれる。イタリアの芸術家ラファエロ・サンツィオの代表作のひとつである。

描かれたのは 1505 年 ~ 1506 年。現在はピッティ宮殿のパラティーナ美術館にて所蔵・展示されている。

ラファエッロの描く聖母はどれも静謐で豊麗な美しさに溢れている。他のルネッサンス画家たちが描いた多くの聖母たちにはない柔らかい愛らしさがある。ぼくはいつの頃からか、「大公の聖母子」と自分の理想の母親の姿とを重ね合わせてきた。寂しくなると、ここへ来て、じっと下から覗き込んだ。「大公の聖母子」にだけぼくは自分の心を素直に見せてきた、とも言える。

冷静と情熱のあいだ, 47 – 48 ページ

「大公の聖母子」は、冷静と情熱のあいだの主人公である順正にとって母性の象徴とも言える存在として描かれています。

「大公の聖母子」を見るために、その美術館に足しげく通っていた順正は、その監視員の移り変わりから時の長れを実感していきます。過去に囚われた順正の気持ちと現在の時の流れを対比させる重要なシーンですね。

「大公の聖母子」は有名な作品ですから複製画が様々なお店で売られています。ポストカードのような安いものを気軽にインテリアに使うも良し、少しお高いですがちゃんとした油絵画家による油絵をしっかりと玄関に飾るも良しですね。

ただし、高価な複製画を購入する際には全額返金保証のあるアトリエで購入するのが良いでしょう。人間の手で複製する以上、その人の技術によっては満足できない作品となってしまうリスクがありますので購入者としては当然の権利ですよね。

楽天だと、こちらのお店が良いのではないでしょうか。


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2.アンジェリコ作「受胎告知」

出典:http://www.artmuseum.jpn.org/mu_jyutaikokuti3.html より

「見ろ、これがアンジェリコの代表作『受胎告知』だ。なんとも言えない構図だな。この清楚な佇まい。心が洗われるとはまさにこういうものに触れた時に感じるものだ。見ているだけで気持ちが穏やかになってくる。つまらないことの多い世の中を清める力がある」

祖父のはきはきとした意見に、芽実は終始微笑んでいた。

冷静と情熱のあいだ, 116 ページ

「受胎告知」は、順正の味方であり、良き理解者である祖父「阿形清治」がイタリアに訪ねてきて、芽依、順正と三人で美術館巡りをするシーンで登場します。ここはイタリアで傷心した順正が日本へ帰る決意を固める、物語の重要な転機となるシーンです。

「受胎告知」とは新約聖書に書かれているエピソードのひとつで、処女マリアに天使ガブリエルが降り、マリアがキリストを妊娠したことを告げ、マリアがそれを受け入れるというものです。

非常にポピュラーなテーマの一つであり、「受胎告知」はダヴィンチをはじめ、様々な画家がそれぞれの解釈で描いています。各画家の「受胎告知」を見比べてみるのも楽しそうですね。

フラ・アンジェリコは、その生涯で 10 枚以上の「受胎告知」を描いています。そのなかでも、作中に登場するフィレンツェのサン・マルコ美術館に所蔵されている「受胎告知」は、最高傑作と呼ばれるもののひとつです。

アンジェリコの受胎告知は、いまみても部屋にインテリアとして飾れるようなモダンなデザインとなっていますが、描かれたのはなんと 1440 年。製作者であるフラ・アンジェリコの卓越したセンスを感じることができますね。

調べてみると、受胎告知をプリントしたスマホケース販売されているようです。

順正の 祖父「阿形清治」 が絶賛した受胎告知をスマホとともに持ち歩いて、心を清らかに保ってみるのも一興かもしれません(・ω・)ノ


スマホケース 【手帳型】 iPhone 11 (Pro / Max) / X / XS (Max) / XR / 8 (Plus) / 7 (Plus) / 6(s) / 6(s) Plus / 5(s) / SE / Xperia GALAXY AQUOS 他 – 「世界の名画」 フラ・アンジェリコ / 受胎告知 – カード収納付 スマホカバー 【メール便発送】

「冷静と情熱のあいだ」に登場したアイテムを生活に取り入れて、イタリアの文化を感じるライフスタイルというのもオシャレですね♪

以上、Book Items でした!ではまた!

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「冷静と情熱のあいだ」のグルメを楽しみたい!

Book Items (Gourmet) では、小説にでてきたグルメ情報についてご紹介しています。小説の主人公になった気分で、食事を楽しんでみてはいかが?

「冷静と情熱のあいだ」に出てくるグルメの数はあまり多くありませんが、ところどころで美味しそうな料理の名前がでてきます。今回は、その中でも特に魅力的な4つのグルメについてご紹介します (・ω・)ノ

芽実は、まずキャベツと豆と香味野菜を古くなったパンと一緒に長時間煮込んだリボッリータと呼ばれる料理を食べ、次に白インゲンのパスタを胃に流し込み、最後に代表的なトスカーナ料理の、子牛の胃袋のトマト煮込み、トリッパ・アラ・フィオレンティーナを平らげてしまったのだった。とても女の子が普段食べる量ではないので、店員も目を丸くして芽実を見つめていた。

冷静と情熱のあいだ (Blu), 56 ページ より

順正と芽実がささいなことから喧嘩をしてしまい、怒った芽実がレストランでやけ食いをするシーンですね。ここで出てくるリボッリータ、白いんげんのパスタ、子牛の胃袋のトマト煮込みとは、それぞれどのような料理なのかご紹介します。

1.リボッリータ

出典: http://selvatica.blog45.fc2.com/blog-category-10.html より

リボッリータとは、イタリア・トスカーナ地方の伝統的な料理です。

簡単に言うと、ミネストローネ(=トマトベースの野菜スープ)にパンを混ぜ込み、旨味を吸わせたもの。

リボッリータとはイタリア語で「再び(リ)+煮た(ボッリータ)」という意味だそうです。一説によると、作りすぎて余ってしまったミネストローネを翌朝温めなおすときに、パンを混ぜ込んで食べたのが由来だとか。

現在のレシピを調べてみると、パンと一緒に煮込むもの、できたスープにパンをひたして食べるものなど様々です。郷土料理として親しまれているものなので、その家庭ごとに独自のレシピがあるのですね。

「冷静と情熱のあいだ」の書き方を見るに、順正と芽実が食べたのはパンを一緒に煮込んだもののようです。

このリボッリータは家庭料理の印象が強く、高級イタリアンなどではメニューに載ってないことも多いようです。リボッリータをレストランで食べるには、トスカーナ家庭料理を提供しているようなところを狙うのが良いでしょう。

例えば、福島県にあるイタリア郷土料理のレストラン「La Selvatica」は、シェフのブログで「リボッリータがうちの十八番!」と言っていますから期待できますね。この La Selvatica は食べログでも評価の高いお店になっていますので、興味のある方は一度足を運んではいかがでしょうか?

2.白いんげんのパスタ

出典: https://www.inoueseikoen.co.jp/olive-recipe/?p=1335 より

白いんげん豆はイタリアでよく食べられている豆のひとつです。そんな白いんげん豆をつかったパスタのレシピも家庭によって様々。

ネット上でも上の写真のようなベーシックなパスタからスープパスタのようなものまで、色々なレシピが公開されています。

作中に出てくる白インゲンのパスタは作り方について言及していないため、どのようなパスタなのか推測することはできません。

ここはひとつ、ご自身で白いんげん豆を購入し、お気に入りのパスタレシピを探してはいかがでしょうか?


乾燥 白いんげん豆(ファジョーリ カンネリーニ)<イタリア産>【500g】【常温品】【常温/冷蔵混載可】

3. トリッパ・アラ・フィオレンティーナ

出典: https://gramha.net/media/2051026521761590233  より

トリッパ・アラ・フィオレンティーナとは、牛の胃袋のトマト煮込みのことです。具体的には「ハチノス」と呼ばれる部位をつかって作ります。

このトリッパ・アラ・フィオレンティーナはイタリアでは非常にポピュラーな家庭料理。地域によって少しずつレシピが異なるらしく、例えばローマ風だとミントを入れて煮込むのが一般的だそうです。

トリッパ・アラ・フィオレンティーナをレストランで食べたい方は、イタリアンレストランに行くと良いでしょう。マイナーな料理ではないので、メニューが充実しているイタリアンならば高確率で準備されていると推測されます。

もし、絶対に食べたい!というのであれば、都内のイタリアン「サラ・ダ・プランツォ」はいかがでしょうか?トリッパ・アラ・フィオレンティーナが、お店の看板メニューとして紹介されているので期待がもてますね♪

4.パニーノ

出典: https://shop-italia.jp/food/panino_giusto_kojimachi より

最後は、小説の中盤に出てきた料理、パニーノについてご紹介します。

痛いくらいに冷たく張り詰めた空気が充満する冬の朝の工房が気に入っている。

誰もいない作業場で一人、近くのバールで買ってきたパニーノをカプチーノで胃に流し込むのは格別だ。

冷静と情熱のあいだ (Blu), 106 ページより

うーん、さすが順正。なんだかオシャレな感じです。早朝の職場でパニーノをかじるのが楽しみだったんですね。

パニーノとは、食材をパンで挟んだイタリア風サンドイッチのこと。いまは、パニーニ(※パニーノの複数形)の呼び名の方が一般的かもしれません。

基本的には、野菜・チーズ・生ハムなどの薄切り肉をパンで挟んだものがパニーノ(パニーニ)と呼ばれます。

パニーノは珍しい料理ではないので、イタリア料理店だけでなくデパ地下のオシャレなパン屋さんなどでも売っています。というか、ファストフードの Subway もパニーノですよね。

しかし、そんな庶民的なものではなく、本場のパニーノが食べてみたい!…そんなあなたには、「パニーノ・ジュスト」というレストランがおススメです。

このお店のパニーノはタレントの森泉さんがテレビで絶賛したことで有名になりましたね。

あなたも順正の気分で、職場の朝をパニーノと共に過ごしてはいかがでしょうか(*´ω`*)?

以上、冷静と情熱のあいだのグルメ紹介でした!ではまた!